クイーンのグレイテスト・ヒッツ(Greatest Hits)ガチなQUEENファンの私が全曲徹底解説!おすすめやYoutube/CD/レコードも

 

クイーンのヒット曲を寄せ集めたアルバム「グレイテスト・ヒッツ（Greatest Hits）」。クイーン初のベストアルバムです。

誰もが知っているほどの有名曲が凝縮されている、初心者にはオススメな入門クイーンアルバムの１つです。

個人的にはクイーンはベストアルバムより一枚一枚１つのアルバムを一通り聞いて欲しいのですが、初心者には難しいでしょう。ですので、まずはこのアルバムを聴いて、その中からお気に入りの曲を見つけてもらい、その曲が入っているアルバムを聴いてほしいと思います。

では、どんな曲がこのアルバムには入っているのでしょうか?今回はそれについて色々と解説をしていこうと思います。

ちなみに、現在はCDが主流となっていますが、レコードもディアゴスティーニが発売し始めています。レコードで聴いてみるのもいいでしょうね。

CDの方はこちらに貼っておきますね。

グレイテスト・ヒッツ（Greatest Hits）曲目

1. ボヘミアンラプソディ（Bohemian Rhapsody）

2. 地獄へ道づれ（Another One Bust The Dust）

3. キラー・クイーン（Killer Queen）

4. ファット・ボトムド・ガールズ（Fat Bottomed Girls）

5. バイシクル・レース（Bicycle Race）

6. マイ・ベスト・フレンド（You’re My Best Friend）

7. ドント・ストップ・ミー・ナウ（Don’t Stop Me Now）

8. セイヴ・ミー（Save Me）

9. 愛という名の欲望（Crazy Little Thing Called Love）

10. 愛にすべてを（Somebody To Love）

11. 誘惑のロックンロール（Now I’m Here）

12. 懐かしのラヴァー・ボーイ（Good Old-Fashoned Lover Boy）

13. プレイ・ザ・ゲーム（Play The Game）

14. フラッシュ（Flash）

15. 輝ける七つの海（Seven Seas Of Rhye）

16. ウィー・ウィル・ロック・ユー（We Will Rock You）

17. 伝説のチャンピオン（We Are The Champions）

18. 手をとりあって（Teo Torriatte）

グレイテスト・ヒッツ（Greatest Hits）曲目解説

1. ボヘミアンラプソディ（Bohemian Rhapsody）

映画「ボヘミアンラプソディ」の題名にも使われた名曲です。イギリスで「20世紀最も愛された曲」でジョン・レノンの「イマジン」を抑えて1位に輝きました‼︎

のっけから美しいハーモニーにメロメロになってしまいます。ちなみにこのはじめのコーラスだけは全てフレディの声で作られています。

そしてピアノが印象的なバラードパート。しかし歌詞の内容は「ママ、僕は人を殺してしまった」というショッキングなものです。この歌詞にどんな意味が込められているのか。それはこちらの記事で詳しく解析してあります。→ボヘミアンラプソディ歌詞和訳と意味の解説と考察や解釈は?タイトルの日本語翻訳も

そして、この曲と切って離せないのが、オペラパート‼︎その迫力には多くの人が度肝を抜かれ、逆に笑えてしまうほどでした。あまりの重厚さにとてもロックバンドがやるような曲とは思えませんね。

このコーラスを再現するには200人が必要です。しかし、それでもこのコーラスを完全に再現することは不可能でしょう。フレディの力強い声、ロジャーのハスキーな声、ブライアンの暖かい声が合わさった結果のコーラスですから。

ロックパートでのギターリフ（何度も繰り返される旋律）はフレディが考えたものです。なんでも、ギタリストでは思いつかないような旋律らしいです。フレディがピアノで作曲したものだからこその不思議な音色に魅入られてしまいます。

そして帰ってくるバラードパートでは切なさを感じます。全てを諦めたような歌詞、そしてメロディ、どれを取っても美しいという言葉だけでは言い表せない魅力があります。最後に入る銅鑼さえ、優しい音色に聞こえます。

2. 地獄へ道づれ（Another One Bust The Dust）

ジョン・ディーコンが作曲した、アメリカで最も売れたクイーンの曲です。ちょっとディスコ風の曲調ですが、アメリカのチャートで4週連続で1位を獲得し、クイーンメンバーは大喜びしました。結果として、このあと少々迷走するのですが……。

一発で人を引き込むリフ。思いついたのはもちろんジョンですが、なんでもパスタを食べたら忘れてしまったんだとか＾＾；ジョンらしいですね。

フレディの力強い声も相まって素晴らしい完成度になっています!これはアメリカで1位になってもおかしくない!

この曲は一度、かの有名なマイケル・ジャクソンに提供されたものです。しかしマイケルは「これは君たちでやったほうがいい」と曲を返してきました。結果として大成功したので、マイケル様様ですね!

3. キラー・クイーン（Killer Queen）

クイーンで一番初めに売れた曲と言って過言ではない曲で、フレディ・マーキュリー作曲です。「Queen」と名がついている上、重厚なコーラスに上品な曲調でまさにクイーンらしい曲といえます。

ブライアンのギターをよく聞いていただきたいです。普通のギターと全く違う音色をしているのが分かるはずです。これはブライアンのギターに色々と秘密があるのですが……それはまた別の機会に!

その美貌で男たちを射抜く、そんな女性を「キラークイーン」と呼んでいる曲ですが、この曲は男性だけでなく女性までも虜にしてしまいましたね‼︎

4. ファット・ボトムド・ガールズ（Fat Bottomed Girls）

ブライアンメイ作曲のカントリー風ロック曲です。単純なリフに聞こえますが、実はまた複雑なんだなこれが。 だからこそ多くの人が魅力を感じたわけですがね!

これが作られたのはアルバム「Jazz（ジャズ）」のレコーディングの最中にあったツール・ド・フランスを眺めていたブライアンが、女性のお尻に夢中になったのが原因です。一方でフレディは次で紹介する「バイシクル・レース」を作ったのですが、ブライアンときたら……

歌詞は悪ガキのような内容ですが、ブライアン本人はそんな性格は全く持ち合わせておらず、むしろその逆の性格をしています。そのせいか、ブライアンは時折このように不良のような曲を書きたがります。

5. バイシクル・レース（Bicycle Race）

オフィシャルビデオもあるのですが、ちょっと下品なので差し替えさせていただきました。

この曲の印象的な特徴といえば、「バーイセコ!バーイセコ!」と繰り返されるワードでしょう。一度聞けば何度でも頭の中に繰り返し響いてくるこのメロディとワード、まさにフレディワールド!

上にも書いた通り、アルバムのレコーディング中に見たツール・ド・フランスに感銘を受けたフレディが書いたものです。ブライアンとは違い、真っ直ぐすぎるほどに自転車を前面に出していますね。

歌詞の内容はほぼ意味がなく、韻を踏んでいるだけです。しかし、そのおかげか素晴らしくかっこいい!

PVでは裸の美女が自転車に乗りまくると言う下品なものでしたが、女好きなロジャーテイラーは大喜び。相変わらずと言ったところですね＾＾；

6. マイ・ベスト・フレンド（You’re My Best Friend）

ジョン・ディーコンの素晴らしきポップ曲。なんとジョン、この曲を作ったとき作曲は2回目‼︎なんと言う才能を持っているんでしょう!ジョンは本当にヒットメーカーですね。

キーボードやシンセサイザー（キーボードの上位互換）を極力使わないのをモットーとしているクイーンですが、この曲はキーボードを使っています。しかし、フレディはキーボードを弾きたがらなかったので、仕方なくジョンが練習して弾きました。

これはジョンが奥さんに向けて書いた曲です。歌詞を読むと赤面してしまいますよ!結構熱烈なメッセージが込められています。しかし、柔らかい言葉であり、非常に温かい気持ちにもなります。

7. ドント・ストップ・ミー・ナウ（Don’t Stop Me Now）

映画のエンドロールにも使われた名曲です。ほとんどのバックの音がほとんどピアノにも関わらず、ポップよりもロックっぽいと言う不思議な曲でもあります。

初めのところから引き込まれるメロディライン、そこからテンポがあがり、我々のテンションも爆上がり‼︎イェ〜〜!!

スピード感のある曲で、聞いているだけでノリノリになってしまいますね!ピアノの曲というとバラードのイメージがありますが、この曲はその真逆‼︎度肝を抜かれるようなスピード感に誰もが夢中になります。

この曲、歌ってみればわかるのですが、かなり音程の幅が大きいです。高いところは女性でも出にくい、低いところは男性がギリギリ出せるレベルの音です。フレディの喉の幅がわかる曲でもありますね。

ちなみに、この曲はギターが少ないのですが、ギターが入っているバージョンもあります。

これはブライアンが「あまりにもギターが少なすぎる」と文句を垂れて試しにギターを入れてみたものです。しかし、ブライアン自身「ギターがない方がいいじゃん」と思ったらしく、結局ギターなしバージョンがリリースされました。

どちらがお好みか、それはあなた次第!

8. セイヴ・ミー（Save Me）

ブライアン・メイのバラード曲。ブライアン特有の切なさが感じられる胸が締め付けられる曲です。

Aパートはピアノとアコースティックギターのみの静かなメロディですが、サビになるとドラムとベースも入り、力強い曲調に変わります。しかし、やはり切なさが残っているのがまだ分かります。

歌詞の内容も非常に悲しいもので、悲恋を描いたものです。「ひとりでは生きていけない。誰か助けて」という内容です。

ギターソロをよく聞いて欲しいです。この音、ギターから出た音なんですよ?とてもギターとは思えない音ですが、これはブライアンのレッドスペシャルだからこその音です。

だんだんと力強くなっていくフレディの声に、こちらも力が入ってしまいます。しかし最後はすぅーっと消え入るように美しく終わります。

9. 愛という名の欲望（Crazy Little Thing Called Love）

アメリカチャートで1位を獲得したロカビリー調の曲です。クイーンには珍しいです。この曲や「地獄へ道づれ」が入っているアルバム「ザ・ゲーム」はかなり実験的だったので、このようなクイーンらしからぬ曲が入っています。

ブライアンは珍しく、この曲では自分のギター「レッドスペシャル」を使わず、「テレキャスター」と呼ばれる、軽い音が出るギターを用いました。

ライブではフレディがギターを弾いています。また、アレンジもさらにノリノリなものになっており、どんな人でも体を揺らしてしまうような素晴らしき雰囲気に包まれます。

↓こちらはウェンブリーでのライブの映像です。

10. 愛にすべてを（Somebody To Love）

これはフレディがゴスペルに感銘を受けて作られたものです。ゴスペルっぽいコーラスが特徴です。映画でも使われていましたね。

ボヘミアンラプソディほど圧倒的なコーラスではありませんが、十分に重厚で美しいものです。ほぼずっといつでもコーラスが入っている曲であり、クイーンのコーラスを聞きたい人には特にオススメしたいものです!

曲の構成も素晴らしい!初めはゆっくりと始まり、途中でガーッと盛り上がる部分が盛り込まれており、思わずこちらも拳を振り上げてしまいたくなります。

途中のフレディの「Somebody to〜」の高音は聞く価値十分!絶対に聞くべし!

これはレコードで聴いたほうがいいかもしれませんね。レコード特有のアナログな音は元のレコーディングの音を再現してくれますから。

曲には関係ありませんが、このPVでのロジャー・テイラーはすべてのPVの中で最も美しいと呼ばれています。イケメン、というより、美しいです。ロジャーファンの皆さん、ご覧ください!

11. 誘惑のロックンロール（Now I’m Here）

ブライアンのロックナンバー。初めこそゆったりした曲かと思いきや、思いっきりロックンロールなハードな曲に早変わり!興奮しすぎて頭がパーンしそうです‼︎

しかし、「誘惑のロックンロール」とは……なんて邦題だ、まさにやりたい放題。

スローテンポなのがまたズシンと胸に響きますね。ただし、ライブでは1975年あたりからハイテンポに変わっています。それもまたいいのですが、私個人としてはスローテンポの方が好きだったりします。

フレディの声は一部、ディレイ（遅らせるエフェクト）を使っています。そのおかげでまるでやまびこのような幻想的な雰囲気を醸し出しています。

12. 懐かしのラヴァー・ボーイ（Good Old-Fashoned Lover Boy）

フレディが合宿に行っていた頃、初めて男性と関係を持ったときのことを描いた曲と言われています。確かに、歌詞を確認するとそんな雰囲気があります。

しかし、この曲単体では非常に品のあるバラードになっていて、十分に楽しめます。リズム感も絶妙で、思わず体でリズムをとってしまう人もいるのでは?

途中で入るゆったりとしたメロディには知らず知らずのうちにメロメロになってしまいます。

ギターソロもオーケストレーション（いくつも音を重ねること）がうまく使われており、とても美しいです。ただ、ライブではなかなか再現できませんね……。

13. プレイ・ザ・ゲーム（Play The Game）

クイーンで初めて、シンセサイザーが使われた曲です。それまでクイーンはシンセサイザーを使わずにブライアンのギターを使って七色の音を作っていたのですが、この時は時代に合わせてシンセサイザーを使ってみたようです。

不思議な曲ですよね。初めて聞いた人、いかがですか?正直に言ってください。あんまり好きになれないでしょう? それは多くのクイーンファンが初見で持った感想です。しかし、何度も聞いてみてください。スルメを噛むようにだんだんと味が出てきます。

クイーンぽくない、と言われれば確かにそうです。しかし、これもクイーンワールドです。ぜひ、何度も聞いて味わってみてください。なぜこの曲がグレイテスト・ヒッツに入ったのか、分かるはずです。

14. フラッシュ（Flash）

「フラッシュ・ゴードン」 という映画のテーマ曲のために作られた曲です。映画の出来に関しては……ノーコメント＾＾；

しかし、この曲自体は非常にクイーン色の強い良曲です。重厚なコーラス、要所要所に入るアクセントのような激しい音、どれもクイーンらしさが満載です。

作曲は主にブライアンが行いました。そのためか、ロックっぽさが強いです。しかしそれでも人を選ぶような堅苦しいものではなく、多くの人を魅了できる曲調です。

ちなみに、途中でゆったりとしたメロディになったところで入るヴォーカルはブライアン・メイのものです。ブライアンの優しい声が胸に響きます……。

15. 輝ける七つの海（Seven Seas Of Rhye）

クイーンの曲の中で、初めてラジオで放送されたもので、クイーンのメンバーはそれを聞いて肩を組み合って喜んだそうです。

これはもともと1枚目のアルバム「戦慄の王女」に入っていた「Seven Seas Of Rhye」のインストゥルメンタル（楽器のみの曲のこと）をアレンジして、ヴォーカルを入れたものです。

ハードロック風にアレンジされて、より完成度が上がっています。こちらに元の「Seven Seas Of Rhye」を置いておきます。

これに比べるとかなり完成度が上がっていることが分かりますね。

この曲の作曲はフレディマーキュリーとなっているのですが、アレンジの多くはブライアンが行いました。よくよく聞いてみると、確かにブライアンっぽいところが見受けられるので、よーく聞いてみてくださいな。

16. ウィー・ウィル・ロック・ユー（We Will Rock You）

誰もが知っているであろうクイーンの代表曲とも言える曲。

ドンドンパッ!ドンドンパッ!

これには誰もががっちりと心を掴まれてしまいます。単純なメロディラインも相まって硬派でかっこいいです!サビの部分は誰でも歌えるという有名さ。素晴らしいとしか言いようがありません。

ブライアンがとある朝思いついて急いで書き出した曲にも関わらず、完成度が半端じゃないです。

クイーンの一派の中にはこの曲は「ラップだ」と称する人もいるんだとか。確かに、ちょっとそれっぽい…。

しかしなんということか!多くの人は最後にギターソロが入っていることを知らないのです!この動画を再生した人は必ず最後まで聞くこと!ブライアンのかっちょいいギターソロを耳に叩き込むのです‼︎

17. 伝説のチャンピオン（We Are The Champions）

クイーンのライブで必ず最後に演奏される曲。クイーンファンの中ではこの曲を聴くだけで涙が出てしまう人もいます。

「We are the champions」と歌っていますが、この「We」は決して彼らのことではありません。私たち、全員のことです。誰もが、チャンピオンなのです。それを歌っています。

「Champion」という意味には「勝者」の他にも「何か他の人にできないことをできる人」という意味も持つそうです。誰もが必ず特別であると、フレディのメッセージが込められているのが分かりますね。うう……感動する……。

誰もが苦労をする、ミスを犯したりもする、しかし、必ず「勝者」「特別な存在」であることに間違いはない。フレディの力強い言葉を感じることができます。

この曲ではフレディのピアノとブライアンのギターが対戦するように作られたらしいです。よく聞くと、確かにフレディのピアノもブライアンのギターも主張が強いです。その辺を頭の隅に置いて聞いてみると、また楽しいですよ。

18. 手をとりあって（Teo Torriatte）

日本発売のグレイテスト・ヒッツのみに収録されている曲です。（もちろん、スタジオアルバムには収録されていますが）

タイトルを見れば分かる通り、「日本語」で歌われています。

「手をとりあって　このままいこう　愛する人よ　静かな宵に光を灯し　愛しき教えを抱き」

日本に来て、大歓迎されたクイーンは、日本のことを特別に思ってくれています。それで、このような日本語が入った曲を作ってくれました。日本語が使われる洋楽はまだまだあるのですが、サビ全部が日本語である曲はクイーンのこの曲だけです。

クイーンの日本への愛がたっぷり感じられ、感動しますね……。歌詞も素晴らしい。曲自体の完成度も高い。

クイーンは、日本公演では必ずこの曲を演奏してくれます。日本だけです‼︎ああ、なんて嬉しいことでしょう!私たちも感謝しなければ!

グレイテスト・ヒッツ（Greatest Hits）まとめ

今回はクイーンの1枚目のベスト盤、グレイテスト・ヒッツに収録されている曲について、色々と解説をしてまいりました。

お気に入りの曲は見つかりましたか?もし見つかったのなら幸いです。できるのならば、その曲のアルバムを一枚通して聞いてみてほしいです。その曲の特徴をそのまま受け継いだアルバムになっているはずですから。

クイーンの曲は全て、クイーンが公式でyoutubeで配信しています‼︎ものすごい心の広さですよね。アルバムを買ったり、TSUTAYAで借りたりする必要なく、全曲聞くことができるので、お手軽にアルバムの曲全部を聞けますよ!お得ですよ‼︎

グレイテスト・ヒッツの曲たちは、全部名曲ばかりなので、ぜひ全部聞いてみてくださいね!

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