映画ボヘミアンラプソディはつまらない?批判や低評価と嫌いな理由は?【閲覧注意】

 

去年2018年11月に公開され、11月末に公開終了するはずだったはずが、大好評につき2019年3月まで公開が延長された映画「ボヘミアンラプソディ」。あまりの高評価ぶりにテレビが取り上げたり、社会現象にまでなった映画です。

しかし、その裏で悪い評価もあるのも事実。光の裏には影があるように、良い評価があれば悪い評価があるものです。

嫌いな人がゼロの映画なんて存在しませんが、悪い評価を下している人は、どのような理由でそのような感想を持ったのでしょうか?今回はそれを調査してみました。

つまらない理由の１つ?伝記映画としての弱点

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伝説のバンド #クイーン
その生き様が、世界を変えた。
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『#ボヘミアン・ラプソディ』(@BohemianMovieJp)
常識を打ち破る、革新的な音楽を次々と生み出した、フレディと仲間たち。そんな彼らの知られざる真実とは―！

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— ひかりTV（公式） (@HikariTV) April 17, 2019

伝記映画というものは成功しづらい映画分野だと言われています。伝記映画は1人の人間にフォーカスして、その人の人生をリアルに描くものです。それゆえに、リアル感を求めすぎてエンタメ性が失われてしまうのです。

現実は小説より奇なり、なんて言葉もありますが、所詮は他人の人生。興味がない人にとってはつまらない話でしかありません。

今回の「ボヘミアンラプソディ」も同様の事態が起こっていました。「ボヘミアンラプソディ」は一応、フレディ・マーキュリーの孤独と苦悩を描いたものなので、伝記映画と言えます。ですので、以上のような事態が起こり得ます。

これが、低評価となった１つの要因と思われます。

つまらないと言われる、批判・低評価される様々な理由、嫌いな理由とは?

「つまらない」と言われる、批判や低評価されてしまった理由や嫌いな理由とは何なんでしょうか。

まず第一に、「楽曲が聴きたくて観に行ったのに楽曲がほとんど出なかった」という意見がありました。確かに、クイーンの音楽だけが好きな人にとっては、劇場でクイーンの映画がやるとすれば「高音質で楽曲が聴ける!」という利点が大きく見えてしまいます。

『ボヘミアン・ラプソディ』、非常につまらない映画だった。クイーンという(わたしは特別良いファンではないが)ロック史上に名を刻んだバンドに名を借りすぎ。わざわざ劇場に出向く理由があるとすれば「自宅では実現不可能なすばらしい音響でクイーンの楽曲が聴けること」くらいか。

— 🎤水割り 行きずり 小林坩堝🍶 (@desertcarrot) December 22, 2018

 

この人の言う通り、あの映画はクイーンでなければ成立しない映画でした。楽曲が有名、フレディが広く認知されている、フレディが既に亡くなっていて伝説扱いになっている、と言う非常に恵まれた環境で発表された映画ですので、中身が薄いと感じるのも当然かもしれません。

また、クイーンファンだからこその低評価もありました。それは、クイーンの成功への道があまりにも駆け足だったと言うことです。

実際のクイーンは、デビュー当時から酷い批評をされ、レコードはなかなか売れず、ようやく花が咲いたのは3枚目のアルバムでした。3枚目のアルバムが出るまで、2年かかっています。それが、映画ではすぐにテレビ出演し、アメリカツアーが決定し……と言う風に描写されています。

私も正直この点については消化不良でした。もっと苦労したクイーンが見たかった人も多かったはずです。

そして、プロの批評家たちがよく言っているのが「メッセージ性がない」と言う点です。

フレディとクイーンのライブエイドまでのストーリーを描いただけの映画、と言えば確かにそうです。この映画を通して何を伝えたかったのか、実際のところ、分かりませんね。

全て映画の中で自己完結してしまっていますから、観客に何かを伝える意図が感じられないと言うのもうなずけます。しかし、伝記映画だから仕方ない部分も多かったと思います。

役者についての批判

役者についても色々と批判が寄せられていました。

まず、フレディ役のラミ・マレック。フレディはザンジバル生まれで、いわゆるインド系なのですが、ラミはエジプト系です。この時点で、明らかに容姿に差が生まれてしまいます。

また、フレディはライブエイドの時、比較的ふっくらとした体型をしていたのですが、それに比べてラミは華奢すぎました。

 

ボヘミアン・ラプソディ、IMAXで。噂ほど面白くはなかった、と思ったら途中で監督交代してたのか。大味な映画だった。とはいえ最後のライヴ・エイド再現シーンは盛り上がる。フレディ役が小柄で華奢に見えるのが一番難点。IMAXでみて正解。音も映像も迫力がないともっとつまらないかも。

— FMN (@FMN_S_F) November 12, 2018

また、「歯が出すぎている」と言う意見も見えました。

↓こちらが本物のフレディの歯。

↓こちらがラミのフレディ。

確かに、よく見れば歯が出すぎて、口元がモコっとしていて不自然ですね。

次に、ブライアン・メイ役のグウィリム・リー。彼は本当にブライアンに似ていて、声もそっくりでブライアンの息子さえ聞き分けられないほどでした。

しかし、ギターの弾き方がブライアンと違う部分がところどころあります。私はブライアンのファンなので感じることなのですが、グウィリムのギターは手首が動きすぎです。ブライアンはあのような滑らかな動きはしません。

↓参考までに、本物のブライアンメイの動きが見られる、ライブエイドの映像を置いておきます。映画のグウィルムリーと比べてみてください。

さらに、ロジャー・テイラー役のベン・ハーディ。彼はクイーン4人の役者、通称「ボラプボーイズ」の中で最も本人に似ていないと言われています。声も似ていませんし、髪型も全編通してほとんど変わらないと言う始末。

↑こちらがライブエイド直前のロジャーテイラーの写真ですが、明らかに髪の毛の長さが違いますよね。 （それにしても美しい……。）

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— 映画『ボヘミアン・ラプソディ』公式 (@BohemianMovieJp) 2019年4月25日

↑ライブエイドの時のロジャーですが、ご覧ください、明らかに髪が長すぎます。（ベンハーディの美貌が嫌いな女性はいないでしょう）

特にライブエイドでの髪型は異様な雰囲気でした。当時のロジャーは上の写真のようにもっと短髪で、少し前髪を上げている感じの髪型でした。しかし、ベンハーディのロジャーはなぜかずっと長髪時代とほぼ同じ髪型でした。これにはファンの私も首を傾げました。

最後に、ジョン・ディーコン役のジョセフ・マゼロ。彼は本当にいい仕事をしてくれました。しかし、ジョンの特有のステージでのステップが少し大げさだと感じました。

↑左がジョセフマゼロ、右が本物のジョンディーコン。顔はよく似ています。

本人の映像があまり多くない上、ジョンは映画に携わっていないために真似をするのは大変だったと思います。仕方ないところはあるとは感じます。

史実との差についての大きな批判

批評家が「メッセージ性」の次に叩いているのが「史実との違い」です。

まず、最も重要な点である、フレディのエイズの告白シーンですが、あれは完全に創作です。フレディはあの時点ではエイズにかかっているかどうかも怪しい時期でした。フレディがエイズだと知ったのはおそらく1987年あたりで、メンバーに告白したのが1988年だと言われています。

映画のストーリーの都合上、このようにする方が感動的になるのは事実ですが、「エイズ」と言う病気を「悲劇」に扱っているようにも見え、あまりいい印象を受けない人もいるかと思います。

また、楽曲が時代とずれているのも目につきました。

アメリカツアーが決まった時の楽曲を覚えていますでしょうか?「Fat Bottomed Girls」という曲なのですが、初のアメリカツアー時点では作曲されていません。下の曲です。

あのアメリカツアーはおそらく1974年の「モット・ザ・フープル」と言うバンドの前座ツアーだったと思われます。一方で「Fat Bottomed Girls」がリリースされたのは1978年で、思いっ切り時代がずれています。

ファンとしても、「あれ?」と感じるほどなので、つまらないと感じている人にとってはもっと気に入らないと思うことでしょう。

ボヘミアンラプソディ批判まとめ

高評価が多い映画でも、低評価はあるものです。その中で、どうして低評価なのかを探ってみました。

つまらない、と感じた人の理由は、大きく3つあります。

• 楽曲が短くて期待外れだった
• 「メッセージ性」の少なさ
• 史実や本人たちとの差

これらのことが重なってしまった結果、「つまらない」と言う感想が出てしまったのでしょう。特に、映画好きの方にとっては「メッセージ性」は大事なものなので、これが少ない本作が低評価になってしまうのも仕方ありませんね。

人それぞれの感性があります。この映画を「素晴らしい」と感じる人もいれば、「つまらない」と感じる人もいます。双方の感想を大事にする必要があります。

100%全ての人を満足させる映画は存在しないので、嫌いな部分があったり、満足しない人がいるのは仕方ないことです。

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